都内ホテル、年末年始は3世代で 落語・盆栽、高齢者も楽しく
東京都内のホテルが年末年始、祖父母・父母・子の3世代の集客に力を入れている。宿泊期間中に落語や盆栽、ヨガなど中高年が楽しめるイベントを開くほか、別料金で高齢者の入浴や食事を手助けするところも登場している。家族が集まる時期に、暮らしにゆとりがある高齢者の一家を呼び込むことで、下の世代も固定客になってもらう狙いだ。
プリンスホテルが運営する高輪地区の3ホテルは、高齢者や3世代での利用を想定した正月の宿泊プラン(2泊から)を販売している。落語家による演芸会や書き初め、盆栽作り、いすに座ってするヨガなど高齢者が楽しめるイベントを連日開催。元旦にはおせち料理や全国各地のお雑煮などが楽しめるビュッフェスタイルの朝食を出す。
高齢者が快適に過ごせるように、専門スタッフが要望に応じて移動や入浴、食事などの手助けをする有料のオプションサービスも用意した。基本料金は3時間で2万5920円。これまでに宿泊した高齢者が子どもや孫の世代と別々に行動するときに支援を頼まれたことがあったので、今回初めて企画した。
京王プラザホテル(新宿区)が3世代の利用を見込んで販売する正月の宿泊プランには、落語家の三遊亭円楽さんらが出演する「初笑ぷらざ寄席」(来年1月2日)などが含まれる。高齢者だけでなく若い世代からも人気があるといい「なかには4世代で過ごす客もいる」(同ホテル)という。
ホテルニューオータニ(千代田区)は酉(とり)年にちなみ、元旦に日本庭園で訓練した鷹(たか)を放つ実演イベントを開く。年末年始はホテルニューオータニ幕張(千葉市)との無料シャトルバスも運行し、あわせて100を超えるイベントを楽しめる。
ホテルオークラ東京(港区)は、来年1月2日から1泊の宿泊プランを売り出した。正月の宿泊プランは連泊が一般的だが「気軽にホテルでの正月を楽しみたい」という需要に応える。また、事前の予約を入れずに気軽に楽しめる無料イベントとして、大みそかにカウントダウンコンサート、元旦に獅子舞などを予定している。
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